2026
全文解析
オーストラリアの初期キャリア薬剤師24人に半構造化インタビューを行い、職場でのストレス経験、仕事上の喜び、ストレスへの対処法を調べた。80件のクリティカル・インシデントの分析から、管理者からの支援不足、現実離れした高い自己期待、医療専門職として尊重されていない感覚が主なテーマとして示された。多くの参加者は、同僚・薬剤師仲間・パートナー・家族との会話、運動や趣味などを通じてストレスに対処していた。患者や地域との肯定的な関わりは、所属感や仕事の目的意識を支える要素として語られた。
2026
全文解析
本研究は、自殺で家族を亡くした遺族と、自殺後の初期段階で遺族に対応した看護師、対応警察官、一般開業医の経験を明らかにした。現象学的参加型アクションリサーチによる50回のグループセッションと3回の個別面接から、遺族と専門職はいずれも、自殺を実存的な悲劇として経験し、深い脆弱性、無力感、責任の重さ、苦痛に直面していたことが示された。一方で、他者と人間として共にいることを通じて、人間の尊厳を守ろうとする強い衝動も生じていた。著者らは、専門職が自らの脆弱性を自覚し、遺族に専門職としてだけでなく一人の人間として向き合う道徳的勇気を持つ重要性を論じている。
2026
全文解析
中国・西安市の医療従事者39,773人を対象とした横断研究。46.18%が職場暴力を経験しており、経験者は未経験者と比べて、うつのオッズが3.79倍、不安のオッズが3.81倍高かった。知覚された仕事のストレスは、職場暴力とうつの関連の18.90%、不安の関連の15.63%を媒介していた。ただし横断研究であるため、職場暴力がうつや不安を引き起こすという因果関係や時間的順序は確認できない。
2026
Abstract解析
長期化する社会的・政治的・経済的危機の中で暮らすレバノンの青年について、感情日記の分析を通じて、感情の同定と調整のあり方を検討した質的研究。15~17歳の学生145人の日記を分析した結果、参加者の多くは感情とそのきっかけを把握していた一方、感情を適応的に調整することには困難を抱えていた。
2026
Abstract解析
トルコの若年女性1,035人を対象に、気候変動に対する不安と月経前症候群(PMS)の重症度との関連を調べた横断研究。PMSの有病割合は60.8%で、気候変動不安が高い人ほどPMS症状が重い傾向がみられた。ただし、横断研究であるため、気候変動不安がPMSを引き起こすという因果関係は証明されていない。
2026
Abstract解析
出産への恐怖が強い女性を対象に、妊娠中から出産後まで同じ助産師と関わる継続的ケアについての考えと、分断された標準的な産科ケアの経験を調査した質的研究。女性たちは、よく知る助産師との信頼関係が安心感や指針をもたらし、出産への恐怖を軽減し得ると考えていた。一方、担当者や関わりが分断されたケアは不確実でストレスが多く、感情的苦痛につながるものとして認識されていた。
2027
Abstract解析
本稿は、人間自身のフローリッシングを、自然生態系とそこに含まれる集団・個体のフローリッシングとともに追求する「生態学的・集合的フローリッシング(e-co-flourishing)」の枠組みを提案する。理論を現実の介入へつなぐため、方法論、指針、想定される結果、変化の経路、文脈要因、介入の特徴を含む翻訳的な枠組みを示し、MBCT-BLUEを応用例として紹介している。
2027
Abstract解析
人間と人間以外の自然存在が相互に繁栄する「エコロジカル・コレクティブ・フローリッシング(e-co-flourishing)」について、変化を生み出すメカニズムを扱った系統的レビューを統合したアンブレラレビュー。心理的メカニズムでは注意の回復やストレス低減が比較的一貫して支持された一方、社会的・身体的・環境的メカニズムのエビデンスは混在していた。因果関係を示す証拠は弱く、今後はより厳密で理論に基づく研究と再現研究が必要とされた。